車両系(解体用)建設機械について。
おはようございます^^
今日は先日お伝えした車両系建設機械(解体用)運転技能特例講習にちなみ、
解体用機械についてのブログを書かせて頂きます!
従来、「解体用機械」と定められていたのは、ブレーカーのみでした。
しかし、平成25年7月1日より、新たに「解体用機械」として規制されたものが次の3つです。
・鉄骨切断機
・コンクリート圧砕機
・解体用つかみ機
この3機種が新たに「解体用機械」に規程されたのには、労働災害の増加が一因となっています。
平成17年~平成21年の5年間に発生した解体工事による死亡者数が145名。
そのうち
【鉄骨切断機・コンクリート圧砕機】が5名
【解体用つかみ機】が23名
【ブレーカー】が4名
種別不明が6名と、合計38人もの方が「解体用機械」により亡くなりました。
さらに、平成18年度、建設機械による休業4日以上の死傷災害1774名のうち、
【鉄骨切断機・コンクリート圧砕機】が起因しているのが18名
【解体用つかみ機】が47名
【ブレーカー】が9名と、合計で74名の死傷者が発生しました。
これは、全体の4.2%に当たる数値で、車両系(整地等)についで3番目に多い建設機械による労働災害となっています。
そして、同じく休業4日以上の死傷災害を平成22年と平成23年で比べると
【解体用つかみ機】による災害が79名から100名へ
【鉄骨切断機】による災害が5名から11名へ
コンクリート圧砕機に関しても、どちらの年も5名と、決して減少傾向にあるとは言えない数字が出ています。
また、増加現象にある労働災害の他にも、
高度経済成長機に建築された高層ビルの建て替えや、都市再生プロジェクト等の推進により工事の増加が見込まれることなど・・
このような理由を筆頭に、数々の原因から平成25年度7月1日に法改正がおこなわれ、
新たに解体用機械と認定されました。
それに伴い、従来は車両系建設機械(整地等)技能講習を修了していた方が車両系(解体用)技能講習を受けるとき、
3時間のみとなっていましたが、5時間へ増加されました。
それほど危険な作業となるということですねm(_ _)m
実際に現場で手に取り、使用したことがある方は大勢いらっしゃると思いますが、
どこからどこまでが規制の対象なんだ!?と思う方もいるかもしれません。
最後に簡単に3機種に規制される定義をお載せします!!
『鉄骨切断機の定義』
⇒鉄骨等(非鉄筋金属の工作物を含む。)を切断するためのはさみ状のアタッチメントを装着した建設機械。
鉄骨造家屋等の解体に使用される。ブーム先端に装着されるものを含む。
『コンクリート圧砕機の定義』
⇒コンクリートを砕くためのはさみ状のアタッチメントを装着した建設機械。
鉄筋を切断する機能を付加したものを含む。
鉄筋コンクリート造家屋及びビル、コンクリート造りの路盤などの工作物等の解体に使用される。
『解体用つかみ機の定義』
⇒木造の工作物を解体し、又はその解体物をつかんで持ち上げるためのフォーク状のアタッチメントを装着した建設機械。
木造家屋等の解体、解体物をつかみ、荷役運搬機械(ダンプトラック等)に積み込む作業等に使用される。
なお、形状は必ずしもフォーク状のものに限るものではない。
これらの定義が定められているものとなります。
難しく読んでしまいがちですが、もう一度ご自身の行っている作業、そしてお持ちの資格と照らし合わせてみてください!!
特例講習は関係ないや~
と、思って、特例講習機関を過ぎたあと、もしかしたら!知らず知らず解体用機械で作業をしているかもしれません。
そのようなことがないように、もう一度確認してみましょう^^
すこし長く、真面目なお話になってしまいましたが、とても大切なことなので知っていただけたら嬉しいです♪
それでは*^ω^)ノ”